{ "402000222_0": "「悪いね。\\n こっちに来て早々、手伝ってもらっちゃってさ」", "402000222_1": "「全然。奏にはいつも助けられてるから」", "402000222_2": "「そうかな?\\n なら、お互い様ってことで」", "402000222_3": "「フフ……そうだね」", "402000222_4": "「それで、急にこっちに来たのは、そっちで何かあったのか?\\n あの蛇関連のこととか」", "402000222_5": "「うん……詳しくは二課に戻ってから話すよ」", "402000222_6": "「2人ともご苦労さん」", "402000222_7": "「お疲れ様。さっすが、息ピッタリだったわね」", "402000222_8": "「はい」", "402000222_9": "「ハハ、まあね」", "402000222_10": "「それで、急にこちらに来た用件を聞いてもいいか?」", "402000222_11": "「はい、実は――」", "402000222_12": "「――という形で、スクルドという組織と協力する事になり、\\n 今、各並行世界を回って、ミョルニルを探しているんです」", "402000222_13": "「『ミョルニル』ね……」", "402000222_14": "「古ノルド語で『粉砕するもの』を意味する、\\n 北欧神話に出てくる雷神トールの武器よね」", "402000222_15": "「はい。こちらでその聖遺物が見つかった、\\n という記録はありませんか?」", "402000222_16": "「うーん……。少なくとも私の知る限りではないわね。\\n 弦十郎くんはどう?」", "402000222_17": "「……俺も今まで目にしたことも、聞いたこともないな。\\n 聖遺物関連については立場上、かなり耳が早い方ではあるが……」", "402000222_18": "「だが、他国についてはわからない。可能な範囲で問い合わせてみよう」", "402000222_19": "「ご協力感謝します」", "402000222_20": "「なるほど。それでその『ミョルニル』という聖遺物を\\n 探しているのですね」", "402000222_21": "「ええ。マムは聞いたことはないかしら?」", "402000222_22": "「そうですね……。少なくとも起動済みの完全聖遺物の中に\\n ミョルニルというものはなかったと思います」", "402000222_23": "「そう……」", "402000222_24": "「起動していないものにあったりしないのかな?」", "402000222_25": "「どうでしょう……未研究で不活性状態の聖遺物まではわかりません。\\n ひとまずリストと照合してみましょう」", "402000222_26": "「後は、私から本国のF.I.S.研究所にも確認を取ってみます。\\n 可能性は低いですが、向こうに情報があるかもしれません」", "402000222_27": "「ありがとう、マム」" }