{ "332000322_0": "「きょ、凶悪な人形たちだったデス……」", "332000322_1": "「なんとか倒せたけど……手強かったね。\\n 数も多いし」", "332000322_2": "「まさか、この館にある人形は全部……?」", "332000322_3": "「じょ、冗談はよしてほしいデスよッ!」", "332000322_4": "「でも、その可能性は高いんじゃ……」", "332000322_5": "「他の人形は……まだ動いてないみたいデス」", "332000322_6": "「一度戻って、状況を報告したほうがいいかもしれませんね」", "332000322_7": "「その前に、できれば、\\n さっきの女の子を見つけ出したいけど……」", "332000322_8": "「でも、この館の中、かなり広そうですよ」", "332000322_9": "「確かに、外で見たより全然広い気がするね」", "332000322_10": "「入ってからけっこういい時間、経ってるデス……」", "332000322_11": "「それから、無線が繋がらない問題もあります」", "332000322_12": "「うん……敵の情報を本部に直接知らせる必要もあるし……」", "332000322_13": "「それじゃ、いったん戻って、弦十郎さんたちに判断を仰ごうか」", "332000322_14": "「それがいいデスッ!」", "332000322_15": "「そうと決まればこんな不気味なトコ、\\n さっさとオサラバするデスよッ!」", "332000322_16": "「切ちゃん、1人で先に行かないでッ!」", "332000322_17": "「なるほどな」", "332000322_18": "「命を持っているかのように襲ってくる人形、か……」", "332000322_19": "「まるでホラー映画そのものね」", "332000322_20": "「みなさんからお聞きした形態から推測すると、\\n オートスコアラーとも違う原理・構造の産物のようです」", "332000322_21": "「うん。関節人形というよりは、ぬいぐるみみたいだった」", "332000322_22": "「襲ってきたのはほんの一部だったデスけど、\\n 館のあちこちの部屋に似た様な人形がいっぱいあったデスよ」", "332000322_23": "「人形もだけど、途中で見かけた謎の女の子ってのが気になるね」", "332000322_24": "「やっぱり、探して保護してくるべきだったでしょうか?」", "332000322_25": "「いや、見失って行方がわからなくなったのでは仕方ない。\\n むしろ、報告に戻ってきてくれたのはいい判断だった」", "332000322_26": "「よかった……」", "332000322_27": "「しかし館内の敵の総戦力が読めない以上、\\n 装者3名のみでこれ以上深入りするのは危険か……」", "332000322_28": "「とりあえず、ご苦労だったな。\\n お前たちのおかげで内部の状況が少しだけだがわかった」", "332000322_29": "「これからどうするデス?」", "332000322_30": "「ひとまず洋館周辺は立ち入り禁止措置を取り、\\n 厳重監視を継続しつつ、調査を少しずつ進めることにしよう」", "332000322_31": "「その間、わたしたちは、どうすれば……?」", "332000322_32": "「状況に変化があるまで、しばらくは待機していてくれ」", "332000322_33": "「了解しました」", "332000322_34": "「その間に他のみんなが帰ってくるといいデスけど……」", "332000322_35": "「向こうも作戦を開始して間もないから、\\n すぐには難しそうだね」", "332000322_36": "「うう、そうデスか……」", "332000322_37": "「大丈夫だよッ!\\n みんながいない間、わたしたちでしっかり留守を護ろう?」", "332000322_38": "「おおッ! なんかちょっと今の、響さんっぽかったデスよ」", "332000322_39": "「え、本当に?」", "332000322_40": "「はい、そんな感じがしました」", "332000322_41": "「そ、そうかなー……」", "332000322_42": "(……響、わたし頑張るからね)" }