{ "317000911_0": "嘆きの赤き獣", "317000911_1": "「クリスッ!」", "317000911_2": "「ああ、遅かったな」", "317000911_3": "「あのね、わたし――」", "317000911_4": "「通信で聞いてた。\\n 装者になった以上、足を引っ張ったら許さないからなッ!」", "317000911_5": "「うんッ!」", "317000911_6": "「……というかそのギア、神獣鏡だよな?」", "317000911_7": "「うん……。わたしもカーバンクルのおかげで、\\n 心象変化をしていたみたい」", "317000911_8": "「上等だッ! それならあいつを止められそうだな」", "317000911_9": "(とはいえ、こっちもいい加減ボロボロだ。\\n どこまでフォローできるか……)", "317000911_10": "「しま――ッ!?」", "317000911_11": "「危ないッ!」", "317000911_12": "「よそ見してたら危ないよ」", "317000911_13": "「あ、ああ。\\n ……さっきのは、余計な心配だったか」", "317000911_14": "「え、なんのこと?」", "317000911_15": "「いや、なんでもない。\\n お前こそ、あいつに集中しろッ!」", "317000911_16": "「グオオオオ――ッ!」", "317000911_17": "(これが、本当にあのカーバンクルなの……?)", "317000911_18": "「あいつを元に戻してやる方法は無いって話だ」", "317000911_19": "「それで――、あたしたちの任務は、わかってるな?」", "317000911_20": "「うん。……カーバンクルを倒して、暴走を止めること」", "317000911_21": "「その覚悟はできてるんだろうな」", "317000911_22": "「本当は救ってあげたい。でも、今のわたしに出来ることは、\\n あの子を止めてあげることだけだから……」", "317000911_23": "「だから、カーバンクルを止めよう。\\n わたしたち2人でッ!」" }