{ "205070422_0": "「邪魔者は片付けたことだし。\\n おーい、チビ、もう出てきていいぞ」", "205070422_1": "「よしよし、大分聞き分けるようになって来たな。\\n なかなか賢いもんだろう?」", "205070422_2": "「……あの、わたし食べ物持ってるんだけど、\\n その子にあげてもいいかな」", "205070422_3": "「それはダメ。ただ与えるんじゃコイツの為にならない」", "205070422_4": "「……?」", "205070422_5": "「一方的に助けるんじゃなくて、コイツが1人で……\\n いや、1匹で生きて行くために、必要な事を教えなきゃな」", "205070422_6": "「……そうか。ごめん、奏」", "205070422_7": "「いいんだ。分かってくれてありがとな」", "205070422_8": "「時期的に、もう数か月もすればコイツも独り立ちするだろう。\\n だから、もう少しだけあたしにコイツを見守らせてくれよ」", "205070422_9": "「もちろんだけど……時々、わたしも来てもいいかな?」", "205070422_10": "「そりゃ構わないが。\\n 見守らなきゃいけないのが増えると大変だな。ハハハ」", "205070422_11": "「もう、奏はわたしに意地悪だ……」" }