{ "327000552_0": "「これが新しいファウストローブの力なワケダッ!」", "327000552_1": "「出力はこちらのファウストローブと変わらないワケダ。\\n なのに、どうして一方的に……ッ!?」", "327000552_2": "「ここは水の多い地形。ならば、地の利を活かし、\\n 戦っているわたしのほうが強いのは当たり前なワケダッ!」", "327000552_3": "「くッ! だが、負けるわけにはいかないワケダ……」", "327000552_4": "「偽物の分際で、何がお前を繋ぎ止めているワケダ?」", "327000552_5": "「知れたことッ!\\n 当然、局長のために決まっているワケダッ!」", "327000552_6": "「……なんだと?」", "327000552_7": "「わたしたちをいつも見守ってくれている局長のためッ!\\n それこそが、わたしの全てなワケダッ!」", "327000552_8": "「ここで倒れたら、局長に褒めてもらえないワケダッ!」", "327000552_9": "「そんな想いが……」", "327000552_10": "「偽物とはいえ、大切な人のために戦うなんて……、\\n 敵ながらアッパレな奴デス」", "327000552_11": "「さあ、再開といくワケダッ!\\n 局長が見守ってくれている限りわたしは――」", "327000552_12": "「ぎゃああああああッ!」", "327000552_13": "「あ……」", "327000552_14": "「偽物が吹っ飛んで消えたデス……」", "327000552_15": "「ぐッ……、はあ、はあ、はあ……」", "327000552_16": "「だ、大丈夫ですか?」", "327000552_17": "「心配ない……、\\n ただ、とてつもない悪寒と虫唾が同時に走ったぐらいだ……」", "327000552_18": "「さっきの偽物が言ってたことって……」", "327000552_19": "「言うなッ!\\n この事態でシステムが完全にイカレてしまっているワケダッ!」", "327000552_20": "「フフ、どうやら、完膚なきまでに破壊し尽くさなければ\\n いけないワケダな」", "327000552_21": "「あの、お手柔らかに……」", "327000552_22": "「ふう……」", "327000552_23": "「まあ、ともあれ試運転にはちょうどいい相手だったワケダ」", "327000552_24": "「あ、そうでした、助けてくれて、ありがとうございました。\\n 無事に調整が終わったみたいでよかったです」", "327000552_25": "「いや、お前たちが時間を稼いでくれたおかげなワケダね」", "327000552_26": "「他の2つも調整終わったデスか?」", "327000552_27": "「ああ、ついでにアダムスフィアと主制御室の資料、\\n 他の者たちがどこにいるかの情報も手に入れておいたワケダ」", "327000552_28": "「おお、仕事が早いデスッ!」", "327000552_29": "「1つお前たちに頼みたい仕事があるワケダが……」", "327000552_30": "「なんデス?」", "327000552_31": "「このラピス・フィロソフィカスを届けてほしいワケダ」", "327000552_32": "「大切な物を、わたしたちが預かってもいいんですか?」", "327000552_33": "「……今は一刻も早くこれを届ける必要がある。\\n 二手に分かれたほうが効率的なワケダ」", "327000552_34": "「わかったデスッ! しっかり届けてくるデスよッ!」", "327000552_35": "「空間に捕らえられているなら、同じ空間の歪みに触れれば、\\n 同じ場所へ行ける。違う歪みに触れないよう気をつけるワケダ」", "327000552_36": "「届けたあとは主制御室で合流なワケダ」", "327000552_37": "「了解デスッ!\\n では、さっそく行ってくるデスよッ!」", "327000552_38": "「ああ、気をつけて行くワケダ……」" }