{ "326001521_0": "「…………」", "326001521_1": "「……どういうこと?」", "326001521_2": "「ベルちゃん……」", "326001521_3": "「あなたは確かに一度、破壊衝動に飲まれたはず。\\n ……どうして戻ってこられたの? 理解できない……」", "326001521_4": "「みんなの想いが、絆が、その光があるから、\\n わたしは絶対に諦めない」", "326001521_5": "「それを教えてくれた人がいたから……、\\n 戻ってこられたんだ」", "326001521_6": "「……そう。まあいいわ。\\n どうせまた、同じことの繰り返しだし」", "326001521_7": "「それじゃ、再開しましょう。\\n 今度の相手は、果たしてあなた1人で勝てるかしら?」", "326001521_8": "「ううん、わたし1人じゃ、きっと勝てない」", "326001521_9": "「さっき諦めないと言ったのに、もう撤回?\\n なんだ、ただの強がりだったのね」", "326001521_10": "「でも大丈夫よ。\\n あなたが、破壊衝動を解放すれば、きっと――」", "326001521_11": "「その必要はないよ。\\n 破壊衝動に堕ちることはもうないから」", "326001521_12": "「……死ぬ気なの?」", "326001521_13": "「ううん。わたしは絶対に、生きることを諦めない。\\n だってわたしは、1人じゃないから」", "326001521_14": "「……あなたが何を言っているのか、わからないわ」", "326001521_15": "「何度も教えてあげてるでしょ?\\n ここでは、あなたは1人なんだって」", "326001521_16": "「ううん。違うよ」", "326001521_17": "「なッ……これはッ!?」", "326001521_18": "「1人じゃ勝てない、戦えない。でも、わたしにはみんながいる。\\n この手にはいつでも、みんなのくれた温かさがある……」", "326001521_19": "「わたしには、みんながついていてくれる。\\n だから――絶対に負けないッ!!」", "326001521_20": "「…………」", "326001521_21": "「…………」", "326001521_22": "「…………」", "326001521_23": "「…………」", "326001521_24": "「な……なんなのッ! 響、一体何をしたのッ!?」", "326001521_25": "「わたしは何もしてないよ。\\n みんなの想いが、絆の光が、わたしを護ってくれているの」", "326001521_26": "「……まだ終わってなんていないわよ。\\n マリスシードはまだ健在なんだから」", "326001521_27": "「あなたがどんな力を手に入れたのかは知らないけど、\\n 人間にマリスシードを壊すことなんてできないわ」", "326001521_28": "「あなたが破壊衝動をあくまで拒むというのなら……、\\n 無理矢理にでも堕としてあげるわッ!!」", "326001521_29": "「ベルちゃん……。\\n それでもわたしは、負けないよ」", "326001521_30": "(みんな……わたしに力を貸して――)", "326001521_31": "「わたしは、繋いだ手を決して離さない。そしてみんなも、\\n わたしの手を決して離しはしない……」", "326001521_32": "「この手はいつでも繋がっている……。\\n だから、わたしは――」", "326001521_33": "「どんなときでも、1人じゃないッ!!」" }