{ "394000421_0": "「攻撃の意図はなく、\\n 身を護るために暴れている、か」", "394000421_1": "「はい、そう感じるんです」", "394000421_2": "「ギギィッ!」", "394000421_3": "「たしかに違和感のある動きだ。\\n これは傷つけるためではなく、遠ざけるための攻撃かもしれん」", "394000421_4": "「もしそうなら――」", "394000421_5": "「ああ、響くんのやることは決まっているなッ!」", "394000421_6": "「わたしの判断を信じてくれるんですかッ!?」", "394000421_7": "「信じぬものかよッ!」", "394000421_8": "「これまでも現場のお前たちの判断に、\\n 俺は……俺たちは幾度となく救われてきた」", "394000421_9": "「そして、こうして背中を預けて戦い、\\n 信じるに足る戦士だと改めて感じている」", "394000421_10": "「師匠……ッ!」", "394000421_11": "「安易に戦いを避ける響くんではない。\\n 子供の判断だと軽く見るつもりはないさ」", "394000421_12": "「手を繋ぐのか、それとも拳を握るのか。\\n 響くんがいつも苦しみながら戦っていることは知っている」", "394000421_13": "「そんな君が、手を伸ばそうと決めたのだ。\\n 見た目が、生まれた星が違おうと、手を繋げると信じた」", "394000421_14": "「戦士が信念を貫こうとするならば、\\n 俺もまた戦士として、その背中を護ろうッ!」", "394000421_15": "「ありがとうございますッ!", "394000421_16": " この想い、貫いてみせますッ!」", "394000421_17": "「さあ行けッ!\\n 響くんの邪魔はさせんッ!」", "394000421_18": "「道は師匠が拓いてくれるッ!\\n 足を止めないッ! 全力で前へッ!」", "394000421_19": "「ギギッ!?」", "394000421_20": "「抜けたッ! これなら手が届くッ!", "394000421_21": " ――でもッ!」", "394000421_22": "「ギギィッ!\\n ギィィィッ!」", "394000421_23": "「怖がってる……ッ! 拳を握っていなくても、 \\n さっきまで戦ってたわたしを警戒してるんだッ!」", "394000421_24": "「どうしよう。 \\n 言葉の通じない相手に、敵じゃないと示すには――」", "394000421_25": "「信じてもらうには、\\n まずは自分からッ!」", "394000421_26": "「なんという無茶をッ!」", "394000421_27": "「ギ、ギギッ!?」", "394000421_28": "「大丈夫、怖くないから。\\n わたしは危なくないよ、何もしないよ……」", "394000421_29": "「無防備な響くんを攻撃しない……。", "394000421_30": " やはりこの宇宙人は……」", "394000421_31": "「怖かったよね、大変だったよね、\\n わたしはあなたの敵じゃないよ」", "394000421_32": "「わたしだけじゃない、この星はあなたの敵じゃないんだ。\\n だから――この手を取って」", "394000421_33": "「ギ……ィ……」" }