{ "392000312_0": "「キシャアアアァァッ!」", "392000312_1": "「な、なんてタフネス……ッ!?」", "392000312_2": "「でも、徐々に動きが遅くなってるわッ!\\n あと一撃くらわせば……ッ!」", "392000312_3": "「はあああぁぁぁッ!」", "392000312_4": "「ググ……ッ!?」", "392000312_5": "「動きが、止まった……ッ!?」", "392000312_6": "「今よ、秘策とやらをッ!」", "392000312_7": "「2人とも、伏せるデスッ!\\n でやああぁぁぁッ!」", "392000312_8": "「グギ……ゾゾゾ……ッ!」", "392000312_9": "「カ、カブトムシを……\\n ひっくり返したッ!?」", "392000312_10": "「どんなもんデスッ!」", "392000312_11": "「暁さん、まだ油断は……ッ!", "392000312_12": " ……って、カブトムシが、じたばたして……?」", "392000312_13": "「フフーン♪ カブトムシはひっくり返ってしまうと、\\n 自力では元に戻れないデスよ」", "392000312_14": "「いくら重装甲の戦車でも、\\n 動けなければただの置き物デスッ!」", "392000312_15": "「カブトムシの弱点ってこのことだったのね。\\n なかなかやるじゃない」", "392000312_16": "「これなら、これ以上の戦闘も避けられる……」", "392000312_17": "「フッフッフ。カブトムシ博士……\\n いえ、昆虫博士と呼んでくれても構わないデスよッ!」", "392000312_18": "(……ギチギチギチギチ……)", "392000312_19": "「――でも、あのひっくり返った\\n カブトムシの姿って……なんていうか、その……」", "392000312_20": "「色味とか、お腹の感じとか……\\n なんか……似てるっていうか……その、アレに……」", "392000312_21": "「――ッ!? ダ、ダメデスよッ!\\n それ以上言っちゃダメデスッ!」", "392000312_22": "「アレって、もしかしてアレのこと……?」", "392000312_23": "「や、やめてくださいデスよーッ!\\n 名前を口にするのもおぞましい行為デスッ!」", "392000312_24": "「で、でも……万が一の事態に備えて、\\n 心の準備だけはしておくべきじゃないかしら?」", "392000312_25": "「もしもアレが巨大化して、\\n しかも大群で現れたりしたら……ッ!」", "392000312_26": "「…………」", "392000312_27": "「…………」", "392000312_28": "「ご、ごめんなさい。\\n わたしが悪かったわ……」", "392000312_29": "「ちょ、ちょっと想像してしまいました……」", "392000312_30": "「一瞬、意識が遠のきかけたデスよ……」", "392000312_31": "「こ……こんな妄想に囚われてる場合じゃないわよねッ!\\n 先を急ぎましょうッ!」" }