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"103500311_0": "錬金術の足跡",
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"103500311_1": "「――ノーザン線ご利用のお客様は黒のガイダンスに従い\\n 4番ホームへ。ヴィクトリア線ご利用のお客様は青の――」",
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"103500311_2": "「…………」",
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"103500311_3": "(見るからに不審な格好……。\\n お陰で、尾行する方としては助かるけれど――)",
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"103500311_4": "(ロンドン地下鉄『The Tube』の路線を徘徊するなんて。\\n 切り裂きジャックにでも出くわしそうで、ぞっとしないわね)",
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"103500311_5": "(――ッ!? 勘づかれた?)",
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"103500311_6": "「…………」",
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"103500311_7": "(大丈夫……みたいね)",
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"103500311_8": "(でも、警戒は完全には解かれていない。\\n これまで以上に慎重に尾行しなくては)",
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"103500311_9": "(そういえば……どれくらい経ったかしら?\\n 地下にいると時間感覚がなくなるわね)",
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"103500311_10": "(もう、こんな時間?)",
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"103500311_11": "(……翼との約束は、守れそうにないわね)",
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"103500311_12": "「はい」",
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"103500311_13": "「こちらの調査部が、\\n エルフナインくんからの証言を元に情報を掴んだ」",
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"103500311_14": "「マリアくんが\\n 八紘兄貴から受けている特命にも大いに関係がある情報だ」",
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"103500311_15": "「魔法少女事変の、背後関係の洗い出しに?」",
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"103500311_16": "「捜査線上に浮かんできた組織の名は、\\n 裏歴史に暗躍してきたアナキスト集団、パヴァリア光明結社」",
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"103500311_17": "「――ッ!?\\n まさかとは思ったけれど……」",
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"103500311_18": "「かつて、月の落下からの人類救済を口実にF.I.S.を扇動し、\\n 結果、世界の覇権を握らんとする米国の権威を失墜させた集団」",
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"103500311_19": "「……もちろん、知っているわ……\\n 忘れたくても忘れられない名前……」",
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"103500311_20": "「でもまさか、フロンティア事変のみならず、\\n 魔法少女事変にも関係していたなんて……」",
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"103500311_21": "「なるほど、チフォージュ・シャトーの建造資金の多くが、\\n 欧州から流れてきていたのは、そういう事だったのね」",
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"103500311_22": "「そちらでの捜査を頼めるか?」",
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"103500311_23": "「むしろ、こっちからお願いしたいくらいだわ」",
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"103500311_24": "「では、翼、緒川と合流後、新たな任務を通達する。\\n 資料や情報は、そこで受け取ってくれ」",
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"103500311_25": "「了解です」",
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"103500311_26": "「……」",
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"103500311_27": "(いけない。考え事をしてる場合じゃないわ)",
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"103500311_28": "(なにッ!? 消えたッ!?)",
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"103500311_29": "(どこにもいない……どういう事……?)",
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"103500311_30": "(まるで闇の中に吸い込まれて消えてしまったみたい……)",
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"103500311_31": "(尾行に気づかれていた? それとも――)",
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"103500311_32": "(いずれにしても尾行失敗、ね……。\\n 仕方ない。戻りましょう……)",
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"103500311_33": "「――ッ! なに、この感覚はッ!?」",
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"103500311_34": "「アルカ・ノイズッ!?」",
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"103500311_35": "「……なるほど。\\n 捲かれただけでなく、釣り上げられたってわけね……」",
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"103500311_36": "「いいわ……お望み通り、相手してあげるッ!」",
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"103500311_37": "「Seilien coffin airget-lamh tron」"
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